土壌改良による赤土流出対策「BSC工法」とは?

BSC工法」とは?

北海道での実施後の写真。写真右側が適用後の様子です。緑が青々と茂っています。

BSC工法」とは、2018年1月頃に開発された、土壌に自然の植物を散布させる事で植物の成長の安定化を促す新技術です。 従来の資材と異なり、人工的な素材ではなく自然素材による土壌の改良を行うため、 地域の環境を破壊せずに土壌汚染の防止、緑化が可能となります。

その1環境を壊さない自然な資材

「BSC工法」で使われる自然資材「BSC-1」の写真です。緑色の細かい粒の形をしています。

「BSC工法」で使用される「BSC-1」は、藻類の植物から作られた自然資材です。
土壌にこれを散布すると、2週間から1ヶ月で植物が地面を覆うほど成長。 これにより周囲の地盤を強化して侵食を防止し、元々あった種子の成長を促す事ができます。

従来の方法では、樹脂等の薬剤の利用により成長する植物等に変化が生じてしまう事がありましたが、
「BSC工法」では自然の素材によって植物の成長を促すため、周囲の環境に悪影響を及ぼす事はありません。

その2場所を選ばない適応力

施工翌日の様子

施工翌日の様子です。まだ植物はほとんど生えていません。

施工18日後の様子

施工18日後の様子です。少しずつ植物が生えてきました。

施工1ヶ月後の様子

施工1ヶ月後の様子です。たくさんの植物が伸び、地表を覆っています。

施工2ヶ月後の様子

施工2ヶ月後の様子です。植物も長くまで伸び、元々あった他の植物も姿を現しています。

「BSC-1」の素材となる植物は、世界中のどこにでも生存している汎存種(コスモポリタン)であり、 雌雄がない無性生殖で増える事が可能なため、地域に応じた生態系を守りつつ、土壌の保全と緑化を行う事ができます。
水分の少ない乾いた土地など不向きな地形もありますが、自然公園などの環境保全規制が厳しいエリアでの試験施工の実績もあり、その適応能力は高く評価されています。

以下のような目的の場合に、「BSC工法」は有効です。
  • 土壌の緑化
  • 土壌の侵食対策
  • 法面保護
  • 壁面緑化
  • 赤土の流出対策
  • 外来種の植物対策

その3従来より優れたコスト面

「BSC」の施工では、基本的に「BSC-1」と呼ばれる資材等を散布するのみで、 土壌の基盤に手を入れるといった工程は存在しません。

そのため、従来の技術に比べ、より低い価格での実施が可能です。
また工程が短くなる事で、より少ない労力、短い期間での施工ができるようになりました。

その4BSC関連の試験施工及び本施工工事の主な施工例

BSC関連の試験施工及び本施工工事の主な施工例をご紹介いたします。

ラジコンヘリ散布による北海道 胆振東部地震林地崩壊箇所の植生(23,000㎡)
ラジコンヘリによるBSC散布風景1 ラジコンヘリによるBSC散布風景2 ラジコンヘリによるBSC散布風景3 ラジコンヘリによるBSC散布風景4

施工日:2022年7月11日

ラジコンヘリによるBSC散布風景 土が露出した法面

撮影日:2022年8月(施工約1ヶ月)

ラジコンヘリによるBSC散布風景 草が生い茂った法面
宮城県石巻市十八成浜 国立公園道路法面BSC施工区(6,500㎡)

無播種の厚層基材+鹿避金網+BSC

施工前(2020年10月3日)

国立公園道路法面 施工前の状態1

施工327日後(2021年8月26日)

国立公園道路法面 施工後の状態2

無播種の厚層基材+鹿避金網+BSC

施工前(2020年10月3日)

国立公園道路法面 施工前の状態2

施工327日後(2021年8月26日)

国立公園道路法面 施工後の状態2
東葛西どんぐり公園(東京都江戸川区東葛西9-7-1)

BSC+芝種子+ホワイトクローバー

施工直後(2021年6月1日)

施工直後の写真 施工直後の写真 地面の様子

施工10日後(2021年6月11日)

施工10日後の写真 施工10日後の写真 地面の様子

施工20日後(2021年6月21日)

施工20日後の写真 施工20日後の写真 地面の様子

施工36日後(2021年7月7日)

施工36日後の写真 施工36日後の写真 地面の様子
池袋本町電車の見える公園(東京都豊島区池袋本町4-41)

BSC+芝種子

2022年5月27日(施工日)

施工日の写真1 施工日の写真2 施工日の写真3 施工日の写真4

2022年6月20日(施工24日後)

施工24日後の写真1 施工24日後の写真2 施工24日後の写真3 施工24日後の写真4

お問い合わせ

モノダスサンコーでは、日健総本社と共に
「BSC」を利用した土壌改良の技術研究を行っています。
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